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一貫性のあるキャラクター制作

Nano Banana Pro の最大の特徴の一つは、**最大14枚の参照画像(Reference Images)**を同時に扱える点です。 これにより、従来のAIでは難しかった「同じキャラクターで漫画や絵本を作る」ことが、驚くほど簡単になります。

このガイドでは、キャラクターの一貫性を保ちながら、様々なシーンや表情を作るためのメソッドを解説します。

まず、キャラクターの核となる外見的特徴を定義した「DNAプロンプト」を作成します。 これは、どのシーンを生成する際にも必ず含める呪文のようなものです。

要素具体例理由
名前(一意の識別子)アイコAIに「このキャラ」と認識させるタグとして機能します。
髪型・色ショートボブ、ピンクの髪に白のハイライト揺らがない特徴を固定します。
目の特徴大きな緑色の目、鋭いアイライン表情が変わっても目の形を維持するため。
服装(基本)未来的な学校の制服を着ている、銀と青服装が変わるシーン以外ではこれを指定します。
体型・年齢10代の少女、スリムな体型、身長160cmスケール感を統一します。
[DNA]
キャラクター: Aiko.
ピンクのショートボブカットと大きな緑色の目を持つ10代の少女。
銀色と青色の未来的な学校制服を着ている。
スリムな体型。
[/DNA]

[!TIP] 毎回入力するのが面倒な場合は、辞書登録するか、メモ帳からコピペできるようにしておきましょう。

2. 参照画像(Reference Images)の戦略的活用

Section titled “2. 参照画像(Reference Images)の戦略的活用”

14枚のスロットを適当に埋めるのではなく、役割分担をさせて戦略的に使います。

  1. 顔のクローズアップ (1-3枚): 目、髪、表情の詳細を伝えるための「顔写真」。
  2. 全身図・三面図 (1-3枚): 体型、服装の構造、靴などの詳細を伝えるための「設定画」。
  3. スタイルの参考 (1-2枚): 画風(アニメ塗り、水彩風など)を固定するための画像。
  4. ポーズ・構図の指定 (必要に応じて): 棒人間やデッサン人形の画像を入れると、そのポーズを取らせることができます。

段階的な育成(ブートストラップ法)

Section titled “段階的な育成(ブートストラップ法)”

最初から14枚持っている必要はありません。生成しながら増やしていきます。

  1. 初期生成: DNAプロンプトだけで、気に入る「顔」が出るまで生成する。
  2. 顔の確保: 気に入った画像の顔を切り抜き、参照スロット1に入れる。
  3. 全身の確保: スロット1(顔)を参照しながら全身図を生成し、気に入ったものをスロット2に入れる。
  4. バリエーション: 顔と全身を参照しながら、横顔や後ろ姿を生成し、スロットに追加していく。

DNAプロンプトと参照画像が揃ったら、シーンを変えていきます。

DNAプロンプトの後ろに、感情を追加します。

(DNAプロンプト...)
表情: 泣いている、顔に涙が流れている、悲しい眉。
(DNAプロンプト...)
アクション: 速く走っている、ダイナミックなポーズ、モーションブラーの背景。

服装を変える場合は、DNAプロンプトから「服装」の部分を削除または変更し、参照画像の重み(Influence)を少し下げて調整します。

(DNAプロンプトの服装部分を削除)
カジュアルな夏のドレスと麦わら帽子を着ている。

A. 参照画像の「顔」の枚数を増やしてください。また、プロンプトで 一貫した顔 と強調するのも有効です。

A. 画風(Style)のみを参照する画像を1枚追加し、プロンプトでも アニメスタイル 油絵スタイル などを明記してください。

A. 新しい服装を指定する場合、参照画像内の「元の服装」が強すぎることがあります。参照画像の重みを下げるか、インペインティング(部分書き換え)機能を使って服装だけを変更することをお勧めします。